No Animal No Life. Seita Animal Hospital VT Blog
投稿日時
2022年8月23日
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グリーフケアと尊厳死

みなさんこんにちは!金田です!(^^)!
まだまだ暑い日が続きますね~!夏ですね~!前にもお話したかもしれませんが私は夏派なので汗かくのは嫌ですが今の時期一番体調GOODでございます!!!!!

さて、今日は月に一回参加しているグリーフケアセミナーの中のお話をさせていただきますね。
安楽死についてのお話になりますので、すこし難しいお話かもしれませんが、気持ちに余裕のある方は読んでいただけると幸いです🌟


私がまだ専門学生だった時、実習でお世話になった病院先の院長先生に

『君は安楽死についてどう考える?』

と聞かれました。正直安楽死について深く考えたことなんて無かったので、もちろん反対です!ってその時は答えたんですけど、院長先生に『安楽死について正解なんてないから君の考えはそれでいいと思う。ただ、なぜ反対なのか、なぜ自分は嫌だと思うのか、しっかりと考えをもっていなさい。今後動物病院で働く際に必ず出会うから、自分の信念を持っていなさい。心が疲れてしまう時が来るからね。』
と言われました。

もちろんまだまだ学生だったので、そっか~、動物病院は大変だなぁ…頑張れるかな?くらいにしか思っていなかったですね、この時は(;’∀’)

そこから動物看護師になって、何件も安楽死の現場に立ち会ってきました。飼い主さんと一緒に泣いてしまった時もあったし、目を背けてしまう時もありました。でも安楽死について否定的な私は他の道ははたして無いのだろうか?最後まで面倒を見るのが飼い主の務めじゃないのか?ともんもんとする時もありました。

そんな中で先日グリーフケアセミナーで尊厳死について学びました。
みなさんは尊厳死という言葉をご存じでしょうか?恥ずかしながら私は今まで知りませんでした。

分かりやすく説明しますと、尊厳死は『その子がその子らしくお空に旅立てるための選択肢の1つ』となります。(私なりの解釈ですので、もちろん色んな考えがあって良いのですよ(^^))
病気になってしまうと色々な事が自分では出来なくなってしまいますよね。食べることが大好きだったのに今は強制給仕すらも辛そうだ。お散歩が大好きだったのに立つこともままならないくらい体が痛いなど、本来その子がその子らしく生きていけなくなってしまった故のその子の尊厳を維持したままお空に旅立ってもらう事です。

この話を聞いて、そうか。その子にはその子の生き様があるもんな。辛い思いをしている、痛い思いをしている、のに最後まで一緒にいたい、離れたくないは人間のエゴでもあるんだなと学びました。

もちろん私も家の子たちと一生離れたくないし、私が亡くなる1日前に旅立っておくれって話をするくらいお別れはしたくありません。
でも、この子達だって心があるんだからちゃんと考えないといけないなと思いました。

セミナーでも言っていましたが、日本人はお国柄、死についての話はタブーみたいなところがあるそうです。
ですが、私たち飼い主は大切な家族が亡くなると予感したり、大きな病気が発見された際、衝撃期という時期を迎えます。これは誰にでも起こりえる時期で、頭が真っ白になったり、何も考えられない、周りの言う事が信じられなくなったりします。そうすると今目の前にいる大事な家族の最後をどう迎えてあげるかを考えられなくなってしまうのです。
そうなると、後々あれは本当に正しかったの?ほかにもっと出来ることは無かったの?と後悔が生まれてしまうかもしれません。

もちろん話し合いをしても後悔は残るかもしれませんが、まだ今いるペットちゃん達が元気なうちにご家族みんなで最後はどう過ごしていくかお話されてみてはいかがでしょうか?元気だからこそ気づける事や発見があるかもしれません。
大事なことは家族みんなで話し合ってくださいね。誰かが欠けてしまっていてはみんなが納得する答えは出ませんからね。

家族以外の方から話を聞いてみたって良いんです(^o^)
お散歩仲間や近所の方、ペットの旅立ちを経験されている方、もちろん私たち動物病院の人間だって良いですよ♪話すことで選択肢が増える事は良い事ですからね🌟

みなさんの楽しいペットライフが続く事を祈って!!!

では!金田でした。